大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)399 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人柳沢義信の上告理由第一点について。

借主所有の建物が現存する土地につき使用貸借が成立したからといつて、必らず

しも、当然土地の使用及び収益の目的につき定めがあつたと認めなければならない

わけのものではないのであつて、原判決に所論の違法はない。論旨は、結局、原審

の適法な事実の認定を非難するものであるから、採用できない。

同第二点について。

所論乙第三号証の記載をもつて、本件土地につき所論借受金の返済を条件とする

新たな使用貸借契約が成立したと認定する資料となし得ないことは、右乙号証記載

の文詞自体に徴し明白であつて、原判決に所論の違法はない。論旨は、原審の証拠

の取捨判断、事実の認定を非難するにとゞまるのであつて、採用できない。

同第三点について。

所論上告人の本件土地に対する占有使用の権限が本件土地の賃借権者であるD工

業株式会社の承諾に基くものである旨の抗弁は、上告人が原審においてこれを主張

する意思を有しなかつたことは、所論原審口頭弁論調書の記載に徴し明らかに看取

されるのみならず、所論昭和三元年四月三〇日附準備書面第六項も、右の如き主張

を意味するものであるとは、遽かに断定できないから、原判決には、所論の如き判

断の遺脱はない。論旨は、理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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